レポート REPORT

【淡路島クエストカレッジ】プレ企画 ”第2のふるさとづくりワークショップ”を実施しました

若者が淡路島・洲本市を舞台に、地域資源の利活用や地元企業が抱える課題に挑戦する機会を通して、将来について考える学びの場をつくる、「淡路島クエストカレッジ」が、2023年4月より始動します。それにあたり、株式会社ワークアカデミーと株式会社ODKソリューションズと協働し、プレ企画”第2のふるさとづくりワークショップ"を、2023年2月に実施いたしました。

淡路島クエストカレッジについて

淡路島ゼロイチコンソーシアムが立ち上げた、大学生や若手社会人を中心とした多種多様な組織や個人が「冒険人」となり、淡路島・洲本市を中心に地域課題の解決や資源の利活用に挑戦。人や地域との繋がり、自身と地域の未来について考える場です。構想全体のコーディネートや、地域・行政・企業・大学と連携したプログラムの設計を行っています。2023年4月開校。

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株式会社ワークアカデミーと株式会社ODKソリューションズとの協働で実現したこの企画。10名弱の募集人数に対して、4倍近い全国の学生さんからご応募いただきました。

今回のワークショップの目的

今回のワークショップは、「地域の取り組みをプログラム化すること」と「NFT技術を用いたふるさとパスポートの実証実験」の2点を主な目的として実施しました。

  • ワークショップを通じて、自治体関係者や地域おこし協力隊、地域の方々と直接接しながら、地域活性化の取り組み内容について知る。
  • 限界集落である洲本市千草竹原地区で、空き家を地域拠点に変えるプロジェクトに参加。空き家の改修体験を通して、プロジェクト推進の一角を担う体験をする。
  • 株式会社ODKソリューションズが推進している”ふるさとパスポート”の実証実験を体験し、オンライン/オフラインでの関係人口づくり、アイデア出しに参加する。

今回のスケジュールとレポート

2023/2/14 事前学習会(オンライン)

約1時間半のオンライン学習会を実施。

参加者同士の自己紹介と、洲本市について、今回ワークショップの舞台となる洲本市千草竹原地区について、洲本市役所の高橋さんと洲本市地域おこし協力隊の小林さんに話を聞き、訪問前に現地についての理解を深めました。

また、今回株式会社ODKソリューションズが推進する、NFT技術を用いた”ふるさとパスポート”についてレクチャーを受け、不明点などを事前に確認しました。

2023/2/24〜2/26 現地でのワークショップ

初日は、午前に洲本バスセンター前にて集合。Workation hub 紺屋町にて、導入ワークを実施。

自己紹介を通してコミュニケーションを取ったり、今回のワークショップを通して、今回どんな”冒険”をしたいか?について少し考えていただきました。全員初対面なので、少し緊張した面持ちでスタート。

自己紹介ワークの様子

午後は、いよいよ千草竹原地区に移動。同地区の空き家を住民の交流拠点や学生の宿泊拠点に改修をするプロジェクトを推進している、洲本市地域おこし協力隊の小林さんと、同地域で活動する住民の方に先導いただきながら、周辺を散策します。

千草竹原地区は、人口が6人の限界集落と呼ばれる地域。人より鹿が多いそう。周辺は山で囲まれ、自然が豊かな場所です。そして、洲本市役所の高橋さんが域学連携に関わり、10年近く関西圏の大学生を受け入れ、地域活性化に取り組んできた地域です。古民家の周辺には、住民の手によってあじさい園ができたり、移住者によりレストランや椎茸栽培園ができたりと、10年の間に、変化が次々と起きています。

手作りのあじさい園”あわじ花山水”を運営する水田さんは「もっとこの地域に人が来てほしい、ただそれだけの気持ちであじさい園を作り続けた。今こうやって色んな人が関わってくれるようになって、本当に嬉しい。」と語っていました。直接、地域の人から話を聞き、理解を深めます。

その後、古民家の改修作業に移ります。今回は3日間で、内装の漆喰塗りと外壁の修復を行いました。小林さんから指示を受けながら、初日は、漆喰を塗る場所に下地を塗ったり、養生テープを貼ったりと、翌日の下準備を行いました。

2日目は、いよいよ漆喰を塗ります。淡路市の壁材メーカーである、近畿壁材の濱岡社長から直々にレクチャーを受け、挑戦。みなさん最初はおそるおそる慎重に塗っていましたが、2日目が終わりに近づく頃には、驚異的なスピードに。

漆喰塗り作業の合間には、一斗缶を使った即席ストーブを全員で囲みながら、古民家の近くにあるレストラン、ÉPiSPa(エピスパ)さん特製弁当を食べたりと、非日常な時間も過ごしました。

最終日は、午前に外壁の修復作業を行い、改修作業は終了。昼食を兼ねて、洲本市街地の協力店舗でふるさとパスポートを見せて食事をする、というNFT技術を用いたふるさとパスポートを体験しました。

今回実験に協力して下さった、洲本市街地の商店街でお好み焼き屋を経営しているタニガワさんに後日話を聞きに伺ったところ、「こうやって若い人がお店に訪れてくれて、話ができて、とても良い機会だった。また実施するなら、次もぜひ協力するよ。」と仰って頂きました。

最後にWorkation hub 紺屋町に戻って、3日間のワークショップの振り返りを行います。神戸新聞や淡路島テレビジョンの記者の方々も取材に来て下さいました。

『ワークを通して感じたことや、今後に活かしたいことは?』という問いに対して、「直接話を聞いたり、改修作業を通して、自分も集落の活性化に繋がる大きなプロジェクトの一角を担うことができたと感じた。」という声や、「地域をもっと盛り上げたいと積極的に活動する姿を近くで見て、自分も地元の地域活性に取り組む第一人者になりたいと思った。」や、「まちづくりや地域活性に関わる仕事に興味を持ったので、仕事をする選択肢のひとつにしたい。」といった感想が上がりました。

また、『今回のワークでどんな”冒険”をしましたか?』という問いに対しては、「人見知りで人と話すことが苦手で、この3日間はとにかく人と話そう、気になったことは質問しようと思いながら過ごした。結果、一緒にワークショップをした仲間や関係者とたくさん話すことができて良かった。」や、「与えられる作業だけではなく、自分から積極的に動くことを意識して行動した。」といった感想も。

淡路島クエストカレッジが狙いとする”働く・生きるに対する視野を広げる”を感じたと語る学生さんが多く、プログラムへの手応えも感じました。

今回は3日間という短い期間のプログラムでしたが、初めて行く地域に飛び込み、初めて出会う仲間と一緒に過ごして、地域を変えていく現場を、直接見て、話を聞き、活動の一角を担うという実体験は、普段の学校生活では体験できない、冒険となりました。