レポート REPORT
洲本を、もっとおもろく。
おもろい事業者さん待ってます!
洲本市役所企画情報部企画課 高橋 壱/前川美都子
行政の立場から、「淡路島ゼロイチコンソーシアム」の事業を支えている「洲本市」。役所担当者のお二人に、コンソーシアムに期待していることや、サポート内容、洲本市の魅力などを語っていただきました。
高橋 壱(たかはし はじめ)
洲本市役所企画情報部企画課、新エネ・域学連携担当係長。平成25年にスタートした域学連携事業に立ち上げから携わり、地域と外部人材をマッチングする役割を担う。
前川美都子(まえがわ みつこ)
洲本市役所企画情報部企画課、政策調整係長。地域おこし協力隊など、外部人材を洲本市に呼び込む関係人口づくりや、まちの計画づくりなどを行っている。
より豊かな人の流れが生まれそう。
高橋さん 全国各地、どの地方も人口減少による課題を抱えていると思うんですが、洲本市でも年間500人ずつ人口が減っています。高齢化率は上がる一方、若者は減っていて、空き家が増えたり、商店街では空き店舗が増えたり、里山の管理ができなくなったりして、少しずつ地域が廃れていく。そうした地域課題と向き合いながらも、私が意識しているのは「いいところを伸ばす」ことなんです。例えば、「田んぼの風景がきれいだね」とか「人がいいよね」とか。課題だけでなく魅力に光を当てれば、関係人口の幅も広がると考えています。
前川さん 私も同じ考えですね。これまでは域学連携を通して、学生さんが独自の視点で洲本のいいところを見つけてくれて、私たちにとっても、地域の方にとっても新鮮で刺激を受けていたんです。農家さんも、普段は話さないようなことを学生さんに伝えていて、「お米送ろうか」なんてやりとりも。それもすごく関係人口に影響していると思うんですが、今回「シマトワークス」の富田さんからコンソーシアム立ち上げのお話を聞いて、さらにいろんな人の流れをつくれそうだなと思いました。
高橋さん 富田さんから話を聞いて、「やりましょう!」って一瞬で言いましたよ。学生さんだけでなく、突破力のある企業さんとも組んでいくことって、域学連携の発展形だと思うので。特に、シマトワークスさんが運営している「Workation Hub 紺屋町」に入居されている事業者さんはじめ、都市部の企業さんと一緒に、洲本の人や文化にふれながらプロジェクトをおこしたり課題にアプローチできたりすることって、非常に意義のある取り組みだと思いました。
地域と外部人材をつなぐ。
前川さん 企業さんをはじめ、外部人材が地域で新しいことを始めようとすると、地元の人たちから不安の声をいただくことも考えられます。それだけ、昔から地域や人の結びつきが強い証拠だと思うのですが、私たち行政があいだに入ることで、「市が認めているなら大丈夫か」と安心してもらえたり、信頼してもらえるんじゃないかと思います。
高橋さん 私は特に、域学連携事業を通して地元の事業者さんや団体さんとのつながりを築いてきたので、「こんなことをしたい」と企業さんの要望や想いを聞かせていただければ、それにマッチする人や地域をご紹介できます。洲本の地域や人をよく知っているという面でも、私たち行政の強みを発揮できそうです。
前川さん ただ紹介して終わりではなく、その後も継続してプロジェクトに伴走します。困りごとがあれば何でも相談してもらいたいですし、オフ会にも行くので(笑)。行政って何となくカタいイメージがあると思うのですが、事業パートナーとして気軽に頼っていただけたら嬉しいです。
高橋さん シマトワークスの富田さんとは、事業のことや洲本の未来について、いつも熱く語り合っています(笑)。
洲本に「憧れ」や「誇り」を持つきっかけに。
前川さん 洲本市って、港町なんです。船の往来も盛んで、昔からいろんな文化を受け入れたり、多様な人が行き交っていたりと、このまちの特性として新しいものに興味を持つ人が比較的多いんじゃないかと思います。だから、地域で何かやってみたいと思った時に、洲本はスタートしやすい場所かもしれません。
高橋さん 冒頭で若い人たちが減っている話をしたんですけど、洲本市出身の若者や市外の若者にとって「憧れ」が持てるようなプロジェクトやビジネスをおこしていきたいですね。「あんなことやってみたい」とか「あのプロジェクトに関わってみたい」とか、そんな気持ちを持ってくれたら嬉しい。つまり、洲本市を好きになってくれる人を増やしたいんです。それは若者だけではなく、地元の皆さんも。洲本に住んでいることや、洲本の勢いに関わっていることに「誇り」を持ってほしい。そのきっかけを、コンソーシアムでつくることができれば、洲本はもっとおもろくなると思います。