ワーケーションの価値を転換する。
コンソーシアムの立ち上げを考えたのは、2020年の冬ごろだったと思います。当時は、淡路島を拠点とした自社サービスのワーケーションプログラム「workation.life」の準備をしていた時期。2021年春の運用スタートを目標に、都市部の企業さんにプログラムのモニターとして参加していただきながら、ワーケーションの社内制度化にむけて企業さんと議論を重ねていました。その時に感じたのは、オフィスを離れて環境を変えて働くというメリットだけでは、社内制度化に結びつきづらいということです。私はワーケーションを「働き方に”インターバルを取る」”と表現していて、その価値を企業さんに提供したいという想いからワーケーションプログラムをスタートしたのですが、思うほどスムーズには進まなくて。
それ以上に、企業さんにとっては淡路島を拠点に新規事業やローカルビジネスをスタートしたり、多様な企業とオープンイノベーションを図ることに価値を感じているんだと実感しました。コンソーシアムを立ち上げることで、淡路島の資源や地域課題をタネに、企業さんと協創しながら新しいビジネスやプロジェクトの芽が生まれる。それが間接的に、ワーケーションにつながればいいと考えています。
事業やプロジェクトがいくつも生まれている。
2021年5月に、洲本市のまちなかに「はたらくを楽しむためのハブ拠点 Workation Hub 紺屋町」をオープンしました。今は個人利用の方が20名ほど、法人で契約いただいている企業さんが3社います。個人利用の方の中には、洲本の地元の方もいますし、遠いところだと宮城県に住んでいる方も。企業さんは、建築設計や環境コンサルに携わる会社さんなどです。企業さんとは、すでにいくつかの事業やプロジェクトがスタートしています。例えば、洲本市の環境保全をテーマに、グリーンツーリズムを計画していたり、大学と提携して竹を利活用したキャンプ道具の企画を考えていたり。
淡路島・洲本市を拠点にローカルビジネスや、オープンイノベーション、SDGsに取り組みたい事業者さんがいらっしゃれば、ぜひ一度声をかけていただきたいです。ハブ拠点を打ち合わせや仕事スペース、簡易な宿泊施設として利用いただくことも可能ですし、洲本で活動している事業者さんとのマッチングや、島内で事業を進めていく上での助言なども、皆さんの声やご要望に応じてサポートします。
「わくわく」を共にしていきたい。
シマトワークスを立ち上げる前、私は建築設計の仕事をしていたんです。2005年からフリーランスになって、初めての建築の仕事が淡路島の物件でした。それをきっかけに、地元の神戸から淡路島へ足を運ぶようになり、島の人たちとのつながりができたり、仕事の傍ら淡路島でイベントを開催したり、事業を立ち上げたり。洲本にいる事業者さんは淡路島のことを誇りに思っている人がたくさんいて、その人たちが放つ輝きにも惹かれましたね。2011年に洲本へ移住して、もう15年以上淡路島には関わっています。シマトワークスを立ち上げたのは、2014年。「わくわくする明日をこの島から」をモットーに、食や人、文化などたくさんの島の資源を活かし、島に寄り添いながら、わくわくする企画を手がけてきました。
シマトワークスのモットーにもあるように、「わくわくする」ことは私にとって最重要基準なんですよ。どれだけお金をもらえるとしても、「わくわく」しない仕事はやらないから(笑)。じゃあ、私にとってどんな時に「わくわく」するかというと、それは5つあって。自分にとって学びがある時、アクションを起こしている時、感度が広がっている時、人とつながった時、誰かとシェアできた時。自分が仕事で「わくわく」しない時は、この5つのうちどれかが欠けている時なんです。
淡路島・洲本で新規事業の立ち上げを検討されている方は、ぜひこの「わくわく」を共有できる事業者さんだと嬉しいなと思います。そんな気持ちを共にしながら、一緒に事業やプロジェクトを生み出していけたら、そんな幸せなことはありません。
ワーケーションプログラム立ち上げの経緯について、こちらの記事も合わせてどうぞ。