日用品・食品ブランドのユニリーバ・ジャパンも、2019年から「地域 de WAA」と題してワーケーションに取り組んでいます。 WAAとは、Work from Anywhere and Anytimeの略で、従業員が働く場所や時間を自由に選べる新しい働き方です。 ワーケーションに参加した従業員は、幸福度や生産性の高まりを実感したようです。 さらに、ユニリーバ・ジャパンは地域に根ざした働き方を推奨することで、現地絵のビジネスモデル構築も視野に入れています。
淡路島は昔から「御食国(みけつくに)」といわれるほど、食がゆたかな島。山の幸、海の幸、どれをとっても思わず笑顔がこぼれるおいしさです。さて今回取材したのは、食材や料理を通じて淡路島を伝えるカフェ「farm studio table」の企画・運営を担う藤田祥子さん。2021年春、シマトワークスが新しくオープンするワーケーション拠点「WARKATION HUB」内にあり、オープンに向けて着々と準備を進めています。さて、どんな場所になるの?そこからどんな楽しみが生まれていくの?そもそも藤田さんって、どんな人?「farm studio table」の紹介にくわえ、藤田さんのこれまでと、これからについて語ってもらいました。
(聞き手:西道 紗恵)
「farm studio table」 藤田祥子
兵庫県三木市出身、洲本市在住。大学院を卒業後、プログラマーとしてシステム開発をしたり、ファッションや雑貨の通販会社にて販売企画・商品企画を行ったりと、多彩な経験を積む。淡路島に移住したのは2014年3月。2016年より、廃校跡地ノマド村にて、週末のカフェ運営を担当しながら、コピーライターとして活動をスタート。現在は「カフェノマド」を卒業し、「farm studio table」の企画や準備に取り組んでいる。
味わう、育む、気づく。 食を通して暮らしを見つめる、島のカフェ&ラボ。
— 藤田さんは、移住してから5年ものあいだ切り盛りされていた「カフェノマド」を卒業し、「farm studio table」を立ち上げられるそうですね。それって、どんな場所なんですか?
「WARKATION HUB」のパース。「farm studio table」のほか、ワーケーションで訪れた方々が利用できるサテライトオフィスやコワーキングスペース、宿泊スペースも。
— 藤田さんは、そこでどんなことをされるんですか?
「farm studio table」の企画・運営を担当します。とはいえ、オープンはまだ先なので、どんな人を巻き込もうか、どんなイベントを開こうか、イメージをふくらませているところです。たとえば、「食のラボ」。みんなで島の食材を収穫するところからスタートして、季節の料理をつくったり、味わったりと、主体的に楽しめるレッスンを開きたいなと思っています。わたしがキッチンに立つだけでなく、島内の料理人さんたちも一緒に盛り上げてもらえるような場にしていきたいですね。
そうですね。「farm studio table」という名前の由来にもつながってくるんですが、ただ味わうだけではなくて、みんなでテーブルを囲み、島食材を使ってなにができるか、どんな楽しいことができるか。工房のように、新しいなにかが生まれる場所にできたらという想いから、「studio」ということばを入れました。そもそも「farm studio table」は、わたしが考えた名前ではなくて。淡路島の北部にある観光農園「farm studio」から名前をとっているんですよ。
— 「farm studio」と「farm studio table」ってどんなつながりがあるんですか?
もともと「farm studio table」は、まちなかにも「farm studio」をつくろうというねらいから、オープンすることになったんです。飲食店や温泉旅館がたくさん立ち並ぶ洲本の中心街に拠点を置くことで、「farm studio」に興味を持ってくれる人や、足を運んでくれる人が増えたらいいなって。
— 「farm studio」に関わるきっかけや入り口を増やすということですか?
そうですね。その入り口のひとつに、「farm studio table」がなれたらうれしいなと思います。お客さんのなかには、ただ食事を楽しみたい人や、食材を収穫するところからやってみたい人、料理に興味がある人など、いろんな人がいると思うんです。たとえば、食事を楽しみたい人には「farm studio table」で料理を味わっていただき、食材を収穫するところからやってみたい人がいれば、「farm studio」に案内して一緒に畑仕事をする。そんなふうに、関わりしろを増やせたらと考えています。
淡路島・洲本市出身。淡路島を出てみたいという想いから、神戸にあるアパレル会社で働き始める。退職後、淡路島へUターン。本格的に料理を始めたのは、カフェに勤めだしてから。キッチンスタッフとして料理を手がけるようになり、マーケットへの出店など個人的な依頼が入るように。2020年に「空想燕」として独立。シマトワークスが運営する「WARKATION HUB」内にある「farm studio table」でも活動予定。
岡田さん:わたしは洲本に新しくオープンする「WARKATION HAB」内の「farm studio table」で、主にお菓子を手がけていきたいと考えています。「farm studio table」の企画・運営を担う藤田さんから「一緒になにかやろう!」とお声がけいただいて、ご一緒させていただくことになりました。藤田さんは何年も前からプライベートでも仲良くしてもらっていて、悩みごとがあったりしたら、いつも相談しています(笑)。いつも後押ししてくれて、ほんとうに頼もしいんです。だから藤田さんと一緒になにかできることを、とてもうれしく思っていて。どんなことができるのか、これから相談しながら練っていきたいと思います。ワーケーションではいろんなお仕事をされている方がいらっしゃると思うので、ぜひお話を聞いてみたいですね。